学科紹介
単位制 「私だけの時間割」
必修科目の他に選択科目として、自らの進路目標にあった科目を、豊富な選択群の中から選び3年間学習します。
 利府高校では、普通科、スポーツ科学科ともに単位制を採用し、多くの選択科目を設けていることが、学習に関しての大きな特徴と言えます。 ちなみに、現在の3年次生は、週当たりの授業総時間数31時間に対して、その半数を超える5科目(計17時間)分が選択科目です。 したがって、開講の科目も、例えば大学進学文系希望者や理系進学希望者、または看護系希望者、あるいは民間就職・公務員希望者向けなどのように、多岐にわたります。
 このような豊富な選択群の中から、自らの進路希望に応じ、自らの進路目標にあった科目を選んで学習することができます。
学科
平成10年度にそれまでの普通科に加え、全国初の学科として、スポーツ科学科が設置されました。

○普通科

 男女共学 1学年 5クラス編成(定員200名)

○スポーツ科学科

 男女共学 1学年 2クラス編成(定員80名)

普通科

 

 国公立を含め私立大の理系及び文系、短大・高等看護専門学校や各種専門学校、また公務員や就職など、様々な進路に対応できる教育課程となっています。
また、文化部は勿論のこと、スポーツ科学科の生徒とともに運動部に所属し、高いレベルで部活動を行うこともできます。

(普通科の行事)

○スキー教室

  1年次に実施しています。集団行動を通して友情を深め、協力・協調の精神を養います。

○修学旅行

  2年次に3泊4日の日程で修学旅行を実施しています。

スポーツ科学科

 『スポーツマンシップの精神に則った心身豊かな人間の育成』

 体育・スポーツの専門的な科目の習得により、『スポーツマンシップ』を理解した上で、『スポーツの経験を社会で活かせる人間の育成』を図り、各専門種目の高度な技能の習得による 『競技力の向上』を目指しています。

 

【主な専門科目と各実習・行事等】

○スポーツⅠ(体操・陸上・水泳)

○スポーツⅡ(球技:バレーボール・サッカー・バスケットボール・ソフトボール・バドミントン・ハンドボール等)

○スポーツⅢ(剣道)

○スポーツⅣ(各種ダンス) *2年次女子:日本舞踊(講師:松風流宗家二代目・松風光陽先生)

○スポーツⅥ(体つくり運動)

○スポーツⅤ(野外活動:スキー・スケート・キャンプ)

 自然と関わりの深い野外活動の特性について理解し、その知識と技能を修得します。『1年次・スキー実習』、『2年次・スケート実習』、『3年次・キャンプ実習』を実施しています。

○スポーツ科学

 大学教授などの外部講師を招いて、スポーツや身体活動について科学的に探究する科目です。『1年次・スポーツ医学』、『2年次・運動生理学』を実施しています。

講師:1年次 杉山将太先生(東北大学大学院医学系研究科 非常勤講師)、藤井裕文先生(ふじい接骨院院長)

  :2年次 竹村英和先生(仙台大学教授)

○スポーツ総合演習

 スポーツを専門的・科学的に捉え、課題について情報収集や分析をして、発表する科目です。特に3年次では『卒業論文発表会』実施しています。

○専攻実技

 各専門種目の高度な技能の修得による『競技力の向上』を図ります。

○普通救命(上級)講習*1年次

 日々、現場で奮闘している救急救命士をお招きし、心肺蘇生法を始め、救急処置、AEDや運搬法についての講習を実施し、講習後には修了証を発行しています。

○栄養学講座*1年次

 著名な管理栄養士をお招きし、スポーツの競技力向上に必要な基礎知識を学ぶ講座を実施しています。

○海外修学旅行(オーストラリア)*2年次

 オージースポーツなど国家を挙げてスポーツに取り組んでいるオーストラリアに赴き、現地の高校や大学との交流を通して、幅広い見識を学びます。

○スポーツ交流・部活動クリニック

 利府町の小学校での出前授業や県内の中学生を招いての部活動クリニックなどを実施しています。

 

 スポーツ科学科 Q&A

Q.なぜ「体育科」ではなく「スポーツ科学科」なのですか?

  スポーツ科学科がめざすものは、単に競技力の向上だけではありません。そして、学ぶのは「体育」だけで
 はありません。スポーツは一生楽しむものです。現在急速に進行している高齢化のなかで、人々の健康への関
 心はますます高くなっています。そのような新しい時代に求められるのは、単なる運動競技の指導者だけでは
 なく、スポーツを科学的にとらえ、一人ひとりがスポーツを通して生涯にわたって健康に生きていくためのア
 ドバイスができる、いわば「スポーツアドバイザー」、あるいは「スポーツカウンセラー」です。
  まさに、21世紀に求められる新しいタイプの体育指導者として、基礎的な知識と技能を備えた人材を育成
 するために、「体育理論」や「スポーツ科学」などの専門科目を開設した学科がスポーツ科学科なのです。
  さらに、将来の高齢社会において、福祉や健康増進に寄与できる人材の育成も視野に入れて、福祉関係の科
 目も開設するとともに、「救命講習会」を開講して、救急処置法や心肺蘇生法を学び、地域に貢献できる人材
 育成にも努めています。
  このように、本校のスポーツ科学科は、従来の「体育科」にはない新しいコンセプトを持った学科としてス
 タートし、順調に発展しています。

Q.「スポーツ科学」とは、どんな科目ですか?

  「スポーツ科学」は、運動や体力について科学的に探究する学問ですが、その分野は広範囲に及びます。本
 校では、1年次にスポーツドクターを講師に招いて「スポーツ医学」、2年次では大学教授を講師とした「運
 動生理学」、さらに3年次では、今まで学習した内容を駆使して、自分の専攻実技に関する研究を行い、卒業
 論文を作成します。
  1年次の「スポーツ医学」と2年次の「運動生理学」は、一般の聴講を認めており、多くの社会人の方が講
 義を聞きに来ています。スポーツ科学科の生徒たちは、これらの熱心な聴講者の刺激を受けて真剣に学習に取
 り組んでいます。

Q.得意な専門種目を磨く時間は?

  スポーツ科学科の授業には、所属する運動部と同じ競技種目を学ぶ「専攻実技」という科目があります。こ
 の授業の中で、自分の最も得意とする種目を学び、専門を磨くことになります。自分の専門種目を真に自分の
 ものにして、他の部員(仲間)とともに、全国の舞台で思いっきり羽ばたいてほしいと思います。それは、将
 来どのような苦境に遭遇しようとも、それを敢然と乗り越えていける強い意志と勇気と自信を与えるものであ
 ると思います。

Q.他にどんな体育関係の授業がありますか?

  将来、体育指導者を目指す人にとっても、自分の専門種目で全国大会を目指す人にとっても、いろいろな種
 目を経験することは、自分自身に人間的な幅と深さを与えてくれます。「スポーツⅠ~Ⅳ」はまさにそのよう
 な経験の幅を広げてくれる科目です。
  また、「スポーツⅤ(野外活動)」という科目では1年次にスキー実習、2年次にスケート実習、3年次に
 キャンプ実習が行われ、単位として認定されます。「スポーツⅥ(体つくり運動)」では体力を向上させるた
 めの具体的な理論と実践方法を学びます。

Q.卒業後はどのような進路が考えられますか?

  体育大学はもちろん、文系・理系問わず多くの生徒が大学等へ進学しています。また、近年では卒業後すぐ
 に消防、警察、自衛官など、公務員として社会貢献する生徒も増えています。

Q.普通科と費用に違いはありますか?

  諸経費については、普通科と大差はありません。ただし、スポーツ科学科独自の実習があるので、そのため
 の実習費は別途必要になります。それ以外は、普通科と同じです。

普通科・スポーツ科学科共通の行事・取り組み

〇遠足
1年次に遠足を実施しています。様々な体験を行いながら、生徒間の交流を深め、クラスの調和を図ります。

〇梨花粉交配

 例年4月に、利府町内の梨園のご協力を得ながら、梨花粉交配活動を行っています。

〇校内行事

 利府高祭、体育大会等の行事を通して協調性や創造性を身に付けます。